フリーランスに興味があるけれど「年齢的に難しそう」「未経験では仕事がもらえなさそう」と不安に感じる女性の方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事ではフリーランスの現状や女性の割合、未経験でも挑戦できる仕事についてまとめました。
「フリーランスになったきっかけや後悔したこと」など、Freestyle編集部が独自に調査した20代〜40代の女性フリーランスの貴重な体験談も紹介しています。
この記事を読むことで、フリーランスとして活躍できる場所が見つかります。
フリーランスの現状や男性・女性の割合
日本国内のフリーランス人口は2021年時点で1,577万人※となっていて、今後も増加傾向にあるといわれています。
フリーランスが一気に増加したのは2020年ごろで、コロナによるリモートワークの普及が大きな要因です。
厚生労働省も「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を発表し「企業は基本的に副業や兼業を認めるべき」と後押ししたことで、副業フリーランスも増加しました。
またフリーランスの男女の割合は、男性よりも女性の方が多い傾向にあります。
【フリーランスの男女割合(n=568)】
- 男性:46.3%
- 女性:53.6%
- その他:0.2%
引用:フリーランス白書2020
女性フリーランスの方が多いのは、家庭と両立しやすいことが要因として考えられます。
フリーランスは在宅でできる職種が多いため、育児や家事などライフスタイルに合わせて行いやすい仕事です。
産休のタイミングで副業を考えたり、育児に少し手が空くようになった専業主婦の方が仕事を探したりする際にフリーランスが候補として挙がるのでしょう。
フリーランスは未経験からスタートしやすい業界
Freestyle編集部弊社アイトリガーがフリーランスの女性を対象にアンケートを取った結果、約3分の1の方が未経験でフリーランスを始めています。
【フリーランスを始めた際の職種の経験は?】
- あり:14名
- 無し:6名
※Freestyle編集部株式会社アイトリガー調べ
一般的にフリーランスはスキルや経験が必要だと思われがちですが、未経験で始められる業種も多く、著者も全くの未経験からWebライターやブログに挑戦いたしました。
フリーランスに憧れているものの「何もスキルが無いから」という理由で迷っている方は、後ほど紹介する「未経験からでも挑戦できるフリーランスの仕事」に挑戦してみましょう。
フリーランスに年齢は関係ない
フリーランスの仕事を獲得するために「年齢」が壁になることはないので安心してください。
未経験でも出来る仕事は多いですし、スキルや実績が積み上がってくると高単価の案件も獲得できます。
実際フリーランスの人口分布は、30代〜50代の方が多いです。
【フリーランスの年齢】
- 20代:10.5%
- 30代:23.7%
- 40代:33.2%
- 50代:24.4%
- 60代以上:8.3%
引用:フリーランス白書2024
フリーランスはパソコンがあれば業務可能な仕事も多いので、年齢関係なく挑戦できるのが魅力です。
女性におすすめ!未経験から挑戦できるフリーランスの仕事7選
女性フリーランスに人気が高く、未経験から挑戦しやすい仕事を7つ紹介します。
- 翻訳
- 講師
- 事務作業
- Web制作
- 動画編集
- Webライター
- アフィリエイト
これから紹介する職種は、1ヶ月も勉強すれば挑戦できるものに絞っています。
「何から始めたら良いのかわからない」という方は、これから紹介する職種から選んでみましょう。
翻訳
各国の言語から日本語、または日本語から各国へ翻訳する仕事は、意外と未経験でも挑戦できる案件があります。
確かに英検の資格やTOEICで高得点を持っている方のほうが、作業はスムーズに行えるでしょう。
しかしChatGPTなどのAIツールを活用すれば、文章ベースの翻訳は未経験でも可能です。
また、翻訳の中でもYouTube用に海外の情報を日本語に翻訳してまとめる仕事も多く、こういった仕事はスキルが無い方でも採用してもらえます。
著者も英語の資格を持っていませんが、YouTube用に翻訳してまとめる案件を行ったことがあり、ChatGPTなどを活用して問題なく納品できました。
【持っていれば有効な資格】
- 英検(準1級以上)
- TOEIC 600点以上
【翻訳の収入相場】
- 1文字あたり1円〜3円
講師
これまでのキャリアや趣味を活かしたい方は、オンラインレッスンなどの講師がおすすめです。
自分のスキルを販売できる「ココナラ」というサービスを活用すれば、誰でも講師になれます。
「専門的な知識を持っていない」という女性の方は、女性だからこそできるレッスンを行ってみると良いでしょう。
それは男性の方に向けた「女性にモテる方法」を教えるレッスンです。
たとえばマッチングアプリのプロフィール文や写真に悩む男性の方は多いので、アドバイスをしてくれるレッスンは需要があります。
【持っていれば有効な資格】
- 講師を行う分野の資格
【講師の収入目安】
- 2,000円〜5,000円(60分あたり)
事務作業
事務作業は必要なスキルも少なく、慣れてくると単純作業になるので女性の方にも人気の職種です。
売上や経費などを入力する「帳簿付け」は、簿記の知識を持っている方がスムーズに作業を行えますが、持っていなくても案件は獲得できます。
またフリーランスは自分で帳簿付けや確定申告をしなければならないため、仕事で帳簿付けに慣れておくと便利です。
帳簿付けの業務に資格は必要ありませんが、確定申告に関する資料を作ったり提出したりするのは税理士の資格を持った方しか行えないので注意しましょう。
【持っていれば有効な資格】
- 日商簿記2級以上
- MOS(マイクロオフィススペシャリスト)
【事務作業の収入目安】
- 1,000円〜2,000円(1時間あたり)
Web制作
ホームページを作るWeb制作の仕事も、1ヶ月勉強すれば未経験の方でも立派なホームページを作れるようになって案件を獲得できます。
Web制作は案件の単価も高いため、スキルや実績を積み上げていくことで、他の業種よりも稼ぎやすい業種といえるでしょう。
知識ゼロの方がWeb制作を始めるなら「WordPress」と「STUDIO」を使ったホームページの作り方を覚えるのがおすすめです。
どちらもプログラミングの知識不要でホームページを作成できるため初心者向けでもあり、Web制作のなかでも需要が高いツールです。
【持っていれば有効な資格】
- Webデザイン技能検定2級以上
- SEO検定2級以上
【Web制作の収入目安】
- 1万〜5万円(キャリアを積めば何十万という案件もある)
動画編集
動画編集は、2020年のコロナウィルスによる外出規制で一気に需要が高まりました。
YouTubeをはじめ、最近ではYouTubeショートやTikTokなどの比較的短い動画編集の案件も増えました。
動画編集はクリエイティブなスキルが必要なイメージを持たれるかもしれませんが、実は基本的な編集スキルさえ持っていれば獲得できる案件が多いです。
YouTubeやTikTokなどの動画編集は、クライアントがテロップの装飾やエフェクトなどを指定していることが多いからです。
そのため動画編集の案件で指定されることが多い「Premiere Pro」という動画編集ソフトの使い方をマスターするだけで、動画編集の案件は取れます。
【持っていれば有効な資格】
- 特に無し
【動画編集の収入目安】
- TikTokなど1分の動画:1,000円程度
- YouTube用の20分程度の動画:5,000円〜20,000円
Webライター
Webライターは未経験でフリーランスを始める方の1位、2位を争う人気の職種です。
仕事のイメージがしやすく必須スキルも無いことから「とりあえずやってみよう」と挑戦しやすい分野と言えます。
しかし「誰でもすぐに始められる」というのは、ライバルも多いということだけ意識しておきましょう。
Webライターの仕事は、今ご覧になっている記事を作成する仕事やYouTube用の台本作成、コピーライティングなどさまざまにあります。
なかでもYouTubeの台本作成は、Webライター未経験の方でも案件を獲得しやすい分野です。
【持っていれば有効な資格】
- SEO検定2級以上
- FPや宅地建物取引士など
【Webライターの収入目安】
- 1文字あたり0.5円〜1円(未経験の場合)
Webライターに興味を持った方は、実際に未経験からライターを始めた経験者が書いた記事を参考にしてみてください。
![](https://freelance-style.biz/wp-content/uploads/2024/01/1.png)
アフィリエイト
アフィリエイトはこれまで紹介した職種と違い、自分で事業を行う分野です。
アフィリエイトの収益は広告収入でブログやSNSなどで集客を行い、ユーザーが広告経由で商品を買ったりサービスを利用したりすることで収入が入る仕組みです。
たとえば海外旅行が好きな方が「海外旅行におすすめのトランクケース」という記事を執筆し、記事を読みに来たユーザーが紹介されているトランクケースを購入したら、記事の著者に広告収入が入ってきます。
収入を得るまでのハードルは非常に高いですが、自分が作業をしていない間でも報酬が発生するのは魅力です。
また、アフィリエイトはWebライターなどで得た知識や経験を活かせるため、両立して挑戦すると良いでしょう。
【持っていれば有効な資格】
- 特に無し
【収入の目安】
- 0円〜数万円
【経験談】会社員からフリーランスに挑戦した女性の年代別キャリアプラン
会社員の方は、フリーランスと出会ったり会話したりする機会は滅多にないでしょう。
そこで会社員からフリーランスに挑戦した、20代〜40代女性の経験談を紹介いたします。
弊社アイトリガーが独自に調査したリアルな体験談を参考にして、フリーランスへ挑戦する際の対策に役立ててください。
20代女性フリーランスのきっかけや後悔
20代後半のAさんはWebデザイナーで生活をしている、フリーランス6年目の方です。
元々Webデザイン関連の企業に勤務していたAさんは、組織の制約や定型化された業務に縛られることに不満を感じていました。
そこで自分のスキルを活かして自由に働けるようになりたいと、Webデザイナーとしてのフリーランスの道を選んだそうです。
Aさんはフリーランスの魅力として自分のスケジュールを自分で管理できること、自分のスキルや興味に合った仕事を選べる点を挙げられています。
一方でフリーランスになりたての頃は収入が不安定なところ、税金の計算などもすべて自己管理しなければならない所にストレスや不安を感じていたそうです。
30代女性フリーランスのきっかけや後悔
30代女性のBさんはイラストレーター兼Webライターで生活をしている、フリーランス5年目の方です。
Bさんがフリーランスに挑戦しようと思ったのは、結婚して地元から離れた場所に引っ越しをしたことがきっかけです。
子どもが欲しいと思っていたBさんは、子どもが生まれても家で仕事が続けられるフリーランスの道を選びました。
Bさんの前職はイラストと無関係でしたが、インターネットを通じてイラスト作成の業務を行うようになり、その後Webライターの仕事も行うようになっていったそうです。
Bさんは仕事の合間に買い物へ行けたり、夫の休みに合わせられたりと自由度の高いフリーランスだからこその魅力を体感しているそうです。
一方で順調だった仕事が一気に減った時期には「自分のスキルが不足しているのかな」と悩むことが増えたと答えています。
40代女性フリーランスのきっかけや後悔
40代女性のCさんは副業で動画編集を行っており、フリーランスとして約6ヶ月目の方です。
CさんはYouTubeで好きなチャンネルを見ていたときに、フリーランスになるきっかけができました。
そのYouTubeチャンネルを運営している会社は動画編集の外部委託も請け負っていて、動画編集の募集が行われていたそうです。
動画編集は未経験でしたが申し込んでみたところ動画編集ソフトの「Premiere Pro」の講座を受けさせてもらい、動画編集の案件も振ってもらえるようになったそうです。
Cさんはフリーランスの魅力として「何歳からでも始められるのが良い」と回答しています。
一方でフリーランスのみの報酬では満足していない点や、主婦業でパートとフリーランスをこなしており、時間配分のバランスが難しい点が悩みどころのようです。
業界未経験の女性でもフリーランスの仕事を獲得できる方法
業界未経験の方でも、フリーランスの仕事を獲得できる方法は次の2つです。
- クラウドソーシングを活用する
- 知人に依頼または紹介してもらう
とくに未経験でフリーランスに挑戦する方は、クラウドソーシングを活用することから始めてみましょう。
クラウドソーシング経由で仕事を獲得すれば、さまざまなリスクを回避できるからです。
それぞれ具体的に解説します。
クラウドソーシングを活用する
仕事を依頼したい人と受注したい人を繋げてくれるクラウドソーシングは、フリーランスには必須ツールです。
未経験でも採用してくれる仕事も多く、レビュー機能で実績が蓄積されていくので案件を獲得しやすくなっていきます。
またクラウドソーシングはフリーランスの報酬を守ってくれるので、未経験の方こそ活用するべきです。
実際クライアントとのトラブルでは「報酬の支払いが遅延される」ということが一番多い回答になっています。
出典:フリーランス白書2020
クラウドソーシングならクライアントから報酬を確保してくれるため、報酬の支払いに関するリスクが無くなります。
クラウドソーシングは無料で使える「ランサーズ」と「クラウドワークス」両方を登録すると良いでしょう。
知人に依頼または紹介してもらう
フリーランスは人脈がとても大切なので、友人に依頼またはクライアントなどを紹介してもらう方法も活用していきましょう。
弊社が20名に行ったアンケートでも、8名の方が「知人や同僚」から案件を獲得していました。
フリーランスの場合クライアントから別の案件をもらったり、他のクライアントの紹介をしてもらったりすることは珍しくありません。
実際に著者も、友人から仕事を振ってもらった体験があります。
ふとしたタイミングで仕事の依頼が来ることもあるので、自身がフリーランスとして活動していることは友人に伝えておくのがおすすめです。
未経験でフリーランスに挑戦する女性が仕事で成功するコツ5選
これからフリーランスに挑戦する方は、仕事で成功するためにも次の5つのポイントを守るようにしましょう。
- 人脈を広く持つ
- 納期は絶対に守る
- インプットの時間を作る
- レギュレーションを守る
- レスポンスは素早くする
なかにはビジネスとして当たり前のことも含まれているのですが、残念ながら守れていないフリーランスが多いのも事実です。
安定して収入を得るためにも、次のポイントは押さえておきましょう。
人脈を広く持つ
フリーランスの仕事を安定して獲得するには、人脈の広さが欠かせません。
フリーランス568名に対して行った調査でも、仕事の獲得に繋がった経路として「人脈」や「過去・現在の取引先」が圧倒的に多いです。
出典:フリーランス白書2020
フリーランスは新たな交流が生まれにくい業界なので、フリーランスのコミュニケーションサイトに登録したり、セミナーに参加したりして人脈を広げるのも良いでしょう。
納期は絶対に守る
クライアントから指定された納期は、必ず守るようにしましょう。
フリーランスへの発注における主なトラブルは、音信不通や納期の遅延などが多く、クライアントが一番悩まされる行為です。
納期が遅れてしまうとクライアントのスケジュールに迷惑がかかるだけでなく、クラウドソーシングのレビューで低評価になるため、新しい案件が獲得しづらくなります。
遅れてしまう場合は、あらかじめ連絡を入れるようにしましょう。
インプットの時間を作る
フリーランスのスキルアップにはインプットの時間も欠かせません。
本を読んだりセミナーに参加したり、インプットの時間を積極的に設けるようにしましょう。
調査データによるとインプットをしたいと思っているフリーランスは多いのですが、実際には「インプットの時間が取れなかった」という方が7割です。
出典:フリーランス白書2024
仕事が減ったときでは遅いため、仕事が順調で忙しいときこそ1日30分でもインプットする時間を設けて、スキルを磨くようにしましょう。
レギュレーションを守る
クライアントから指定されたレギュレーションは守り、同じ修正依頼を何度も受けないようにしましょう。
レギュレーションとは業務を行ううえでの「マニュアル」のようなものです。
たとえばWebライターの場合「です・ます調」や「だ・である調」で表現が決められていたり「子供」は「子ども」と書くことが定められていたりと、クライアントによって違います。
とくに最初の成果物は、細心のチェックを行ってから納品しましょう。
最初の納品物でレギュレーションが全く守られていない人に対して、継続して依頼したいとは思わないからです。
レスポンスは素早くする
クライアントのメッセージは、可能なかぎりレスポンスを素早くしましょう。
返信が遅くなればなるほどクライアントはメッセージを読んでくれているのか、理解してくれているのか不安になってしまうからです。
また、レスポンスを早くしておくことでクライアントに急な仕事が発生した場合に「この方ならすぐに返信してくれそうだ」と優先的に仕事を紹介してくれることもあります。
一般的に睡眠時間になる深夜帯以外は、遅くても6時間以内で返信するように意識しましょう。
未経験の女性でも年齢関係なくフリーランスの仕事は獲得できる!
フリーランスは年齢関係なく、未経験の方でも挑戦できるのが魅力です。
自由な働き方ができるため、家事や育児をこなしながらフリーランスをしている女性が多いのも特徴といえるでしょう。
フリーランスは良くも悪くも「実力主義」の業界なので「未経験は不利なのでは」と考えてしまう方も多いと思います。
しかし実際は未経験の方でも獲得できる仕事は多く、著者もライティング未経験でブログやWebライターを始めた一人です。
最初は案件獲得が難しいかもしれませんが、自分の実力だけで仕事を獲得できたときの喜びは何事にも代えがたい体験です。
ぜひフリーランスに挑戦して「あなた自身に依頼してもらえる喜び」を体感してください。